《特集：最近のターボ機械流れ計測技術》：ガスタービンにおける熱流動計測技術

摘要

近年、ガスタービンを主機としたコンバインドプラントは、従来火力に比べ熱効率が約30％高く、地球温暖化問題対策としても有効であることから、世界的に旺盛な需要がある。このためより高性能で信頼性の高いガスタービンの開発がメーカ各社で実施されている。 最新の産業用ガスタービンのタービン入口温度は1500℃に達している。 この温度レベルは、B-777に搭載されているGE-90の航空用ガスタービンと同レベルである。 航空用においてもB-777、にその傾向が示されるごとく、双発のエンジンにおいても大陸間の飛行が可能となるほどエンジンの信頼性が向上していると言える。 ガスタービンの高温化を支える技術として空力技術、材料技術、冷却技術が上げられるが、中でも冷却技術の寄与が大きい。 今日の高温ガスタービンを開発する上で数々の計測技術が駆使され、空力、伝熱性能の向上が図られるとともに信頼性が向上されてきた。 空力技術に関する計測技術は、本特集号の他の解説と共通の部分も多いため省略し、本解説では高温ガスタービンに関連の深い伝熱および燃焼器に関係した熱流動計測技術について述べる。