床面以外の部分を設計図に明記し適正な予算の計上を

摘要

先代である私の父が沖縄の米軍基地での工事を請け負ったときのことです。当時日本ではコンクリート床をモルタルで押えるのが一般的だったのですが、アメリカでは直押さえが標準でした。まだ返還前の沖縄でしたからアメリカ方式での工事が行われており、そこで直押えの技術を会得したようです。父は本国に帰ってから、沖縄の職人を連れてきてコンクリート直押えを始めました。その頃日本は高度成長期で、セメント不足という現状もあったので、この方法は好評でした。足りないセメントを補うという意味で最適だったわけです。沖縄返還後は職人がたくさん来るようになり、直押えのできる施工会社が急激に増えましたが、それ以前は弊社しか技術を持っていませんでした。霞ヶ関ビルやサンシャイン60なども手がけ、返還前はほぼ独占状態だったと思います。