大都市ビルオーナーの屋上緑化実施は15%--屋上利用に関するオーナーアンケート調査まとまる

摘要

企業の7割以上は、何らかの屋上利用を行っている建物を保有しているが、その利用の多くは空きスペースにクーリングタワーや通信設備などの設備施設、宣伝施設を設置する利用である。 空きスペースを、設備設置や、そのメンテスペースとして有効活用しているわけであり、将来の増設などに備えているところもある。また、複数の利用を行っている場合も多く見られた。 屋上利用の目的としてスペースの有効活用をあげる回答が最も多く、次いで収益性や憩いの場としての利用であった。しかし、より積極的な事業として屋上を利用する例はまだ少なく、オーナー自らの意向によって緑化を行ったり、意図して商業施設として利用している場合もあるが、一部にとどまっている。むしろ、屋上利用という意識が全くないケースもあった。 これらのことから、オーナーは建物維持管理（コスト含む）や建物への影響をむしろ懸念しており、維持管理に余分な手間がかかるくらいなら利用しない、また収益を上げることを積極的に考え、実行に移す段階には至ってなく、現状の建物を維持保全する考えが強いように思われる。