付加価値を有す透水性舗装材の開発

摘要

「人と自然にやさしい舗装材を」という開発コンセプトが生まれた背景のひとつに、1970年の衆楽壁「JULUX（ジュラックス）」（写真1）の発売以来、当社が長らく湿式内装材のトップメーカーであったことが挙げられる。というのが、現代における湿式内装材とは、いわゆる日本古来の左官材料（＝塗り壁）の良さを最大限に取り入れた内装仕上材であり、シックハウス症候群を誘発する有害な化学物質を含んだ建材とは一線を画するものである。 そんな湿式内装材にこだわり続けた当社が、新たに舗装材分野の商品開発を手掛けるにあたり、自然素材でかつ環境にもやさしい透水性舗装材（写真2）をテーマに選んだのは、ごく自然な成り行きであったと言える。 また、同時にコンクリートで塗り固められた無機質な景観からの脱却、自然に対する渇望という社会風潮も開発を後押ししたことは否めない。