野の国（ポーランド）の景観、歴史、構造技術第7回最終回

摘要

今回視察を行ったポーランドは、「野の国」を表す国名のとおり、平原に富んだ地形を持っており、南を走るズデート、カルパチアの山岳地帯を除けば、国全体が肥沃で広大な平野であり、この国は、優れた工業国であると同時に、現在も依然として豊かな農業国である。しかし、というべきか、だからというべきか、ポーランドの近代の歴史は、決して平穏なものではなかった。特にドイツとロシア（ソ連）という二列強に挟まれた政治的地勢から、これら両国による侵攻、迫害、抑圧は峻烈を極め、ポーランドの自由な発展を著しく妨害してきた。