紫外線硬化型樹脂の密着力に関する検討

摘要

最近の通信用光ファイバケーブルは，多層構造であるテープ型心線として用いられる場合が多く，各層に紫外線硬化型樹脂（以下，UV樹脂）が使用されている。これらの各層間の密着性は，光ファイバの長期信頼性，接続作業の効率性，製造工程などでの取扱い性に大きく影響することから，これをコントロールすることは，非常に重要である。 今回，テープ型心線の密着力測定方法として，SAICAS（Surface and Interfacial Cutting Analysis System）法を検討し，一括被覆層とテープ層との密着性を，定量的かつ簡便に，そして再現性よく評価できることを確認した。 この方法は，テープ型心線の製造条件のコントロールおよび品質管理上，非常に有効な手段であることが判った。