半自動炭酸ガスアーク溶接の技能指導要領：第4回 溶接作業の基本操作

摘要

前号（3月号）で溶接トーチの保持と移動操作に関しての基本的な諸事項を述べましたが，とくに「溶接条件の基本的調整」の項で述べた内容，すなわち，アーク状態および溶接ビード形成の善し悪しと照らし，溶接電流，電圧の適正組み合わせ範囲を体得することが技能を磨くベースとなります。 溶接電流，アーク電圧に加え溶接速度（溶接トーチの移動速度）を併せた基本的な3条件と溶接ビード形状との関係については，連載2月号に記述しているので，これらの基礎知識をふまえ繰り返しビード置き実技訓練を行い理解する必要があります。 なお，ビード形状の善し悪しは，溶接トーチの操作（運棒法）とも密接な関係を有します。 以下に，運棒法に関しての基本事項を紹介致します。