未利用熱エネルギーを利用する高効率永素製造法としての水蒸気電解技術

摘要

水素はエネルギーキャリアーとして期待されており，高効率な製造方法の開発が望まれている。現在の水素は主に炭化水素の水蒸気改質反応により，合成されているが，効率が低く，またCO2の排出を伴うのが課題である。これに対して，太陽光や風力発電といった比牧的，変動の激しい電源について，平準化を目的に，電解による水素の生成が期待されている。現在の水電解はおもにアルカリ水溶液を電解質に用いるタイプと高分子電解質を用いるタイプが，実用化または開発が行われているが，これらの333K程度で作動する水電解セルでは，投入電力あたりの水素発生の変換効率が80％以下と低いのが課題となることがわかる。