カタール·クウェート·イランのLPガス最新情報を発表＝第20回LPGC研究成果発表会＝

摘要

9月13日，千代田区の内幸町ホールにおいて（財）エルピーガス振興センター（LPGC·佐藤雅一理事長）の第20回研究成果発表会が約250名の参加者を集めて開かれた。1990年に設立されたLPGC。翌年の1991年秋から年1回の研究成果発表会を始めた。記者は自慢にもなんにもならないが，この発表会と「LPガス国際セミナー」は第1国から欠かさず出席している。閉会の挨拶の中で菊岡専務理事も述べていたが，最初の数年は丸一日かけての発表会のうちLPガス自動車のエンジン開発関係の発表が多かったのを記憶している。この5～6年は半日の会となり，技術系，海外市場·国内市場の調査系がそれぞれ2つくらいずつ，時宜を得た特別講演が間に入るという形となり，その時々のLPガス産業が遭遇している問題をタイムリーに取り上げる方向が定着してきた。昨年からの新しく加わった企画は，LPGCが消費者とどう関わっているのかについて地方の消費者懇談会の様子を広報担当者が報告するようになったこと。LPGCの日常活動の様子がよくわかるようになった。今回は特別講演が「バイオマスエネルギーの最新動向」（独）産業技術総合研究所バイオマス研究センター長の坂西欣也氏。続いてLPGCの技術関東部長の池辺博道氏の「バイオマス混合LPガス有効利用開発調査」。総括主任研究員の広端氏の「LPガス自動車燃料容器開発調査」。コーヒー·ブレイクのあと，LPGC調査研究部の総括主任研究員の横木正次氏の「LPガスの最新国際情勢」，消費生活コンサルタント三浦佳子氏の特別講演「消費者の『思い』とは～消費者視点の社会づくり」，LPGC広報室の室長代理の池田信正氏の「LPGC広報事業の現状と展望」，調査研究部総括主任研究員の斉藤典明氏の「石油ガス販売業経営実態調査＆石油ガス流通実態調査」と続いた。ここでほこの中から根木氏による「LPガスの最新国際情勢（国際セミナー2010以降の動向）」を紹介する。2010年2月25～26日に開かれたLPGC主催の「第15回LPガス国際セミナー」は参加国·出席者·討議の内容などこれまでで最高の盛り上がりをみせた。プレゼンテーションで自国·自社などのLPガス事情·市場動向を報告したのは，消費国では韓国·中国·インド·ベトナム，日本からは経済産業省·日本LPガス協会·国際石油帝石·消費者代表，海外からは船会社·流通／小売会社·WLPGAなど多彩なメンバーが揃ったのだが，残念だったのは産ガス国のプレゼンがサウジアラビアとUAEの2カ国に限られたこと。招請はカタール，クウェート，イランにも行い，参加を予定していたのだが，直前になって不参加となるなど勢揃いとはならなかった。UAEをはじめこの3カ国はいずれもLPガスの輸出アベラビリティ（可能性）が膨らみ，既に大量のLPガス輸出増加が実現しつつある国。これら3カ国についてのその後の追跡調査·ヒアリングを行った結果を根本氏が次のように報告した。