炭材内装ペレット溶融挙動のレーザー顕微鏡による直接観察

摘要

近年、電気炉ミニミル網は高品位の製品分野に著しく進出しており、その原料として純度の低いスクラップより、むしろ高純度の直接還元鉄を安価かつ安定に供給することが工業的に重要になってきている。 こうした中、安価な石炭と鉄鉱石を混合した炭材内装ペレットを高温まで急速加熱すると、酸化鉄の還元と同時にスラグとメタルが溶融分離するという現象が見出され、この現象を応用した直接還元製鋼法が開発されつつある。 しかし、スラグとメタルの溶融分離が何故起こるのか、その機構は不明のままである。 そこで本研究では、本プロセスの基本特性を把握ずるために、炭材内装ペレットの急速加熱時におけるメタルースラグの溶融分離挙動を解明することを目的とした。