メタンの低温液相酸化によるメタノール合成

摘要

重要な化学品合成原料であるメタノールは合成ガスを経由して製造されており，製造プロセスのエネルギー消費が大きい．メタンを一段でメタノールに変換する選択酸化反応技術が開発されれば省エネルギー化が期待できるが，それを可能とする十分な活性と選択性を与える触媒系が見出されていない．固体触媒を用いたメタン選択酸化反応は主に気相高温条件で検討されてきたが，選択酸化生成物の逐次酸化による選択性の低下が問題となる．