ナノサイズの空隙をもつ新規コア·シェル構造体の作製

摘要

ナノ粒子表面を異なる材料で被覆したコア·シェル構造体は,コアの形状をぼとんど変化させることなく,その物理的および化学的な特性をシェル部分の特性により改質できるために,高活性触媒や新規光機能性材料の開発を目指して盛んに研究されている。 一方,コア·シェル構造体は中空構造の前駆体としても有用である。 熱処理あるいは化学エッチング処理によってコアのみを選択的に除去することにより内部にコアと同じサイズの空隙を持つ中空構造体が形成できる。 ここでは，シェル内部の構造を制御し,内部にナノサイズの空隙をもつ新規コア·シェル構造ナノ複合体の作製方法について最近の研究を紹介する。