金属および自溶合金溶射皮膜の現状

摘要

溶射は材料加工·処理分野において新しい加工法としての位置付けが行われている。 溶射加工技術の体系は、防錆·防食に対する鉄鋼構造物などの素材の保護を目的とした溶射と、各種工業分野における耐摩耗、耐熱、断熱、絶縁などに機能的に使用されている溶射に区分される。 この加工技術は、溶射材料、溶射装置およびシステムなどの研究·開発によって溶射皮膜品質の保証向上が行われ実績が拡大している。 すなわち、ジョブショップは良質の溶射皮膜を売ることによってユーザーの信頼を得て、溶射加工技術の発達につながっている。 各種産業において溶射加工は不可欠なプログラムに入っており、溶射なしでは装置の稼動は考えられないものになっている。溶射加工技術の特徴の一つでもある積層皮膜、複合皮膜および多孔質皮膜を利用した用途開発の拡大、そして基材への更なる高度な機能皮膜の付与および応用分野拡大に伴う技術開発が求められており、今後ますますの溶射加工技術が期待されている。 このような現状から本稿では肉盛溶射皮膜および自溶合金溶射皮膜について述べる。