高強度·高流動コンクリートの耐凍害性におよぼす凍結融解試験前の養生条件の影響

摘要

本研究では、高強度·高流動コンクリートの耐凍害性に関して、43調合のコンクリートを用いて、前養生の条件を変化させた凍結融解試験、7～12年間の屋外暴露試験、屋外暴露後の供試体による凍結融解試験を行ない、凍結融解試験前の養生条件が耐凍害性におよぼす影響について検討した。 その結果、高強度·高流動コンクリートでは、普通強度コンクリートに比べて凍結融解試験前の養生条件が結果におよぼす影響が大きいこと、暴露後の凍結融解試験では大幅に耐凍害性が低下することが明らかとなった。低水結合材比のコンクリートでは、自己収縮および乾燥収縮が大きく、暴露中に生じる微細なひび割れが耐凍害性に悪影響を及ぼしているものと考えられる。