ハイチン材によるサスペンション部品のプレス成形--780MPa高張力鋼板を用いた自動車サスペンション部品の開発

摘要

世界的な環境問題に対する地球温暖化防止の取り組みとしてCO_2削減が求められており、自動車部品の軽量化のニーズが高まっている。その1つの方法として鋼板部品においては、より強度の高いハイテン材使用による軽量化の検討も広く行われてきている。しかしながら、その適用については、一般的に強度が上がるほど伸びが少なくなると言われる材料特性の影響で、プレス成形上の難易度が高くなり、サスペンション部品においては一般的に370MPa～590MPa級の材料が適用されていた。その適用範囲を780MPa級ハイテン材まで拡大するために、サスペンション部品のプレス技術を高度化し、軽量化及びコスト優位性追求を目的に、今回、サスペンション部品の1つであるフロントロアアームをターゲットに絞り成形部及びバーリング成形部に対し、ハイテン材の適用拡大を狙い、開発に取組んだ。