遅延の広がりがガードインターバルを超えるマルチパス環境におけるOFDM伝送特性の等価伝送路モデルによる解析[II]－指数関数型遅延プロファイルのマルチパス環境における統計的推定

摘要

筆者らは前稿において、シングルキャリアのデータ伝送時の符号間干渉推定を目的として開発した等価伝送路モデルを、マルチキャリア伝送であるOFDM伝送用に機能拡張し、そのモデルが伝送特性（サブチャネルごとの符号間干渉特性）を極めて精度よく推定できることを示した。 本稿では、これに引き続き、OFDM伝送特性に関して、その統計的性質（平均ビット誤り率、誤りチャネル発生率）を簡易に推定するモデルを提案する。 また、そのモデルを用いて、指数関数型遅延プロファイルのマルチパス環境において、遅延の広がりがガードインターバルを超える場合のディジタル伝送特性を明らかにする。