気相-液相-固相成長機構による酸化ガリウムナノ構造の成長と形態制御

摘要

金属ガリウムと水を原料，スパッタリング金（Au）薄膜を触媒に用いた大気圧化学気相堆積法によるβ相酸化ガリウム（β-Ga_2O_3）ナノワイヤー（NWs）の成長実験が，基板種，Au薄膜の膜厚，成長温度及び成長時間を成長パラメータとして行われた．透過型電子顕微鏡観察及び制限視野電子線回折測定による局所構造解析によって単結晶β-Ga_2O_3ナノワイヤーが気相-液相-固相（VLS）成長機構を介して成長していることが確認された．成長温度によるAu微粒子サイズの変化，気相-固相（VS）成長機構によるNW側面への薄膜堆積，基板とNWとのエピタキシャル関係がナノ構造の形態の多様性の要因であることが明らかになった．