環境にやさしい加工液の開発状況

摘要

切削研削油剤として，環境負荷低減を目的とし，不水溶性油剤から水溶性油剤への代替がさまざまな加工で進んでいる．水溶性油剤の開発においても，環境負荷物質の低減，およびコストの低減の観点から，環境負荷物質を含有せず，廃液発生量を減らすため液寿命のロングライフ化が検討されている．また，切削研削油剤の使用量の低減は，ドライ加工，冷風加工およびMQL（極微量潤滑Minimum Quantity Lubrication）方式に代表されるセミドライ加工の検討も盛んに行われている．ここでは，環境や労働者に対する化学物質の規制動向や，環境に配慮した水溶性切削油剤の開発の取り組みについて述べる．