ボルトレスセグメントによる高速施工の実現－WBセグメントの全自動組立

摘要

近年のシールド工事は、二次覆工省略·大断面化·大深度化·最適断面化の流れだけでなく、建設コストの縮減施策、あるいは都市部での立坑用地確保の困難さ等から長距離施工となるケースが増えてきている。 一工区の施工距離が長くなるにもかかわらず、通常の設備計画や考え方で施工をおこなうと、工期は長くなり、仮設備の損料や工事経費の増大等を招くことは当然予見できることである。 したがって施工距離を長くする上で、工期短縮すなわち高速施工を目指すのは必然的なニーズであり、この実現のためには、掘削作業の高速化·覆工作業の高速化·資材搬送作業の高速化·排土処理の高速化等を総合的にバランスよく計画しなければならない。 このうち覆エセグメントの仕様決定にあたっては、その施工条件を満足しながらも、本来の目的である本設構造物としての長期にわたる高い品質を確保することへの配慮が重要である。 今回紹介する施工事例は、延長5kmを越える超長距離シールド工事でありながら、高水圧下における二次覆工省略が施工条件であり、ボルトレスセグメントを全自動組立方式で組立てることで高速施工を実現した事例である。