「水道配管綱圧力を利用した次世代型ユニバーサルアクアドライブシステム(UniADS)の開発に関するフィージビリティスタディ」概要報告（第2回）

摘要

生産工場及び一般家庭にインフラとして整備されている水道網を利用したUniADSを実用化する上で、省エネルギー性の向上は非常に重要な課題である。 昨年の研究結果においては提案したエネルギー有効利用手法の効果が数値計算により示された。 本項ではUniADSにおける省エネルギー手法について、実際に実機実験により定量的に考察することを目的とする。 本研究で提案する装置の最終目的は、複数水圧バッテリの概念として要約される。 これにより従来廃棄していた余剰エネルギーを他のアクチュエータの駆動に利用できると同時に、多数の負荷あるいは工程に応じた複数の圧力源を準備することが不要となるため、環境融和性に優れた水圧駆動システムの付加価値はさらに大きくなる。 本研究では上記の基礎実験として、2つの圧力ラインに対して実験を行い、本研究で提案するエネルギー有効利用手法によりどの程度の回収·回生が可能かを、従来の駆動方法と比較して定量的に調査する。ただし平成17年度はUniADSにおいて研究を行っている定圧／増圧装置を用いず、定水圧源により供給される圧力ラインに接続して実験を行う。 また実験で用いる圧力は、中圧ライン(1.5MPa)及び低圧ライン(0.25MPa)の組合せのみについて考える。 さらに、高圧ライン(3.5MPa)も組み合わせたシステムについて同様なエネルギー有効利用手法を稼動させた場合のシミュレーションも行う。