絞り開放の写真は美しい－エルマー50mm F3.5

摘要

エルマーが良く写ることは、ライカの愛好者の間では周知のことである。 ここでは、1930年代前半までに作られた古いエルマーを取り上げることにした。 初期のエルマーの写りが良かったことがライカの評価を高めるのに役立ったといわれており、筆者の手元にも何本かの古いニッケルメッキの鏡胴に収まったエルマー50mmがあるので、古いエルマーの絞り開放での写りを筆者なりに検証してみることにした。 現代の基準からすると大口径レンズというわけでもないエルマー50mm F3.5だが、筆者は古いエルマーの絞り開放でのちょっと癖のある写りをこのレンズの味として楽しめると感じている。 エルマーを開放でなんか撮らないよという方も多いだろうが、私もふだんはエルマーの絞りをF4.5よりも絞りを開けることは稀である。 日ごろは被写界深度を考慮して撮影をするので、エルマーを絞り開放で使うことはあまりしていない。