凍結食品内氷結晶評価のための迅速観察法

摘要

従来法である凍結置換法を用いた標本作製は5 日以上の日数を要していたが、川本法では20～30 分程度で作製可能となり、大幅な時間短縮が可能となった。川本法を氷結晶観察法に採用することは、スピードやコストを要求される研究·開発の現場では大いに役立つ技術の一つとなるであろう。また、氷結晶の3 次元再構築像も容易に取得できることが判明した。さらに、今回は示していないが、一部の特殊染色も可能であることがわかっており、これらを利用することで凍結中の組織の挙動や分布の解析にも活用されることが期待される。