ドライエア製造用デシカントロータの除湿挙動解析と性能予測

摘要

本研究の目的は，低露点空気生成時のデシカントロータにおける除湿挙動及び性能を予測する，数値計算手法の開発である．これまでに著者らは，再生空気を低露点空気としたハニカムブロックへの通風実験を行った．出口空気露点の経時変化を計測し，LDF近似を用いた数値計算結果と比較することで，低露点空気製造条件における計算モデルの妥当性について検証した．しかし，ブロックへの通風実験の場合，構造上入口空気の素早い温度スイングが困難なことに加えて，非定常状態での空気露点測定の困難さもあり，実際に計測された供給出口空気の露点下限値は予想を大きく上回るものであった．数学モデルの妥当性を検討するには，正確な実験結果が必要である．よって，本研究では定常運転状態にある低露点製造用デシカントロータについて，ロータ周方向の出口空気状態を測定し，計算値と比較することで，計算モデルの妥当性と課題を検討した．