ピース自動ピッキング装置と緩衝材レス自動パッキングシステム

摘要

循環型経済社会の到来に際し、商品の開発から市場供給·回収、そして再使用·再生に至るまでの工程の全体最適化、つまり商品のライフサイクルと動脈·静脈物流の全体を"地球環境とコストの視点"から捉えることが必然の時代となっている。 市場は、顧客から個客の時代へ、そして個客を十分に知って売れるものを作る時代へと突入した。 更にインターネットの普及により、この傾向はますます加速されると共に、流通では、小口化·多頻度納品やスピード納品、時間指定納品、鮮度管理サービスなどの要求がますます高まってきている。 それに伴い、陸運の主な輸送手段であるトラックの交通量が激増し、CO{sub}2ガス発生の問題や交通渋滞などが、地球環境に大きな影響を与え、人間の住環境に危害を加えるまでにきている。 一方、企業においては、商品のリードタイムの短縮や在庫·コストの低減など、無駄な開発·製造·流通の低減が求められており、既に製造業では、3R（Reduce、Reuse、Recycle）を基本としたライフサイクルアセスメント（LCA）を考慮に入れて、新しい商品の開発·製造·流通デザインを行っており、流通業もこれに順応してきている。まさに21世紀は、新しい社会デザインの構築の成否が問われる時代であり、この問題は行政と市場形成する企業並びにNPOなど市民団体が一体となって取り組むことにより、解決できるものと思われる。 このなか、物流業界も一端を担うべく、環境調和型物流の推進元年を迎えている。