ねじ製造機の長寿命化,生産性向上を極める－駆動部のカム＋トグル式への転換がツボ

摘要

ヘッダーによるねじ生産の場合，ヘッダー工程でのコストはおもに，①材料コスト②金型コスト⑨機械のランニングコストに大別される．とくに材料がステンレス系の場合，材料価格が鉄に比べて高いうえに，パンチ側金型の摩耗も早いため，結果的に金型費用およびその交換回数の増加による生産性の悪化がさらなるコスト上昇の要因となる．当社の「MHC130A型カム·ヘッダー」（図1）は，とくに電子·電気業界で需要の多いM0.5～M4サイズのステンレスマイクロねじの生産に照準を合せ，「機械運動のパターンを変化させることでパンチの寿命を延ばし，ステンレスねじの生産コストを大幅に削減できないか」という点に着眼しつつ，同時にマイクロねじの生産に要求される高速連続運転時の高い機械運動精度，およびこれからの機械開発における共通課題である段取り作業の簡易化や環境への配慮についても重要なテーマとして開発された．