自動車づくりを支える部品技術：第5回 環境対応設計のためのテクノロジー－事例2 環境にやさしい制振塗料「ペガールTT-3103」の開発と適用

摘要

自動車の高機能化の一環として，快適な室内環境が求められている。 車内音に関しては，静粛性と心地よい音への要求が高まっている。 また，エネルギーなど環境問題から，低燃費やリサイクルが求められている。 静粛性を実現するためには，NVHの対策が必要である。 NVHとは，ノイズ，バイブレーション，ハーシュネスの頭文字である。 自動車における騒音振動の発生原因は，エンジン音を始め，タイヤ音，ファン音，吸入音，ギヤ音，風音，排気系放射音など，多種多様である。 それらの発生源に対応した制振，防振，吸音，遮音対策が採られている。自動車の騒音は，空気伝搬音と固体伝搬音に分けられる。 諝輥话嵋簸趣希ē螗弗螭胜嗓我粼搐榭諝荬蚪椁筏浦苯勇劋长à皮胍簸扦ⅳ搿 固体伝搬音とは，ボディーパネルなどが振動して発生する音（二次固体伝搬音）である。固体伝搬音を低減させるためには，パネルなどの振動をいち早くおさめることが重要である。一般に，金属が振動するとなかなかおさまらないで，いつまでも音がする。この振動減衰の程度は，損失係数で表される。 金属は損失係数が非常に小さく，制振対策が必要となる。