時代を超えたエンジニアブルネル父子の挑戦：第8回 ガスエンジンへの挑戦と波及効果

摘要

これまで，ブルネル父子のうち子·イザムバード(Isambard)の話題を中心に紹介してきた。 今回は父·マーク(Marc)に光を当て，父子の対比，父から子への影響などに触れたい。 ブルネル父子は，当時のエンジニアとしては特異な存在であった。 後に技術者（エンジニア）と呼ばれるようになったワット(Watt)，トレビシック(Trevithick)，ニューコメン(Newcomen)，モーズレイ(Maudslay)などに対し，ブルネル父子はフランスで数学や図学の教育を受け，イギリスで多くの人々と協同して，主として都市交通インフラに関わる事業を成し遂げた。 父·マークはその先兵として，機械的，効率的，大量生産を指向し，合理的なモノづくりに取り組んだ。 父は·子·イザムバードの能力開発と積極的な指導を行い，イザムバードを時代の寵児に仕上げた。