太古の木製ねじから使用拡大一途のボールねじまで（24）－すべりねじとボールねじの熱膨張 その2：ボールねじの場合

摘要

本報では，筆者の研究室のDrコース院生の小渕信夫君〔防衛大学校→東京工業大学大学院→自衛隊→現在東レ（株）〕が行ったボールねじの温度上昇と熱膨張について3章に述べた．一般に，ボールねじ解説書に実験結果は多くあるが，実際に理論によって計算するとなると，本報の式（1）の境界熱伝達率αの値が非常に決定しにくい．したがって，あえて掲載した次第である．最近のボールねじは定位置予圧のダブルナット予圧方式からオフセット予圧方式へと移っているが，連続運転すると，予圧量が変化し，解析がもっと難しいことになると思うので，あえて定圧予圧にDrコース院生の小渕君が挑戦した次第である．