大規模化を指向する再生可能エネルギー発電の現状（9）－最新の集光型太陽熱発電システムの技術開発動向 その2

摘要

一方，将来に向けコンパクト化と低コスト化を目指した新しい蓄熱システムの開発は旺盛に進められており，図11に金属化合物による熱化学蓄熱の一例を示した．様々な金属化合物を対象にシミュレーションが行われた結果，マンガン酸化物の酸化還元反応（2MnO_2<=>Mn_2O_3＋1/2O_2）が480℃で反応熱41.860kJ/molを生じることが確認され，CSP向けの蓄熱システムとしての可能性が示されている．そのほか，熱伝達流体と蓄熱流体にナノ材料を添加することで，固化温度の低下や熱伝導と熱容量の向上を図る研究開発が進められている．