レーザーピーニング技術の実用化と金型分野への適用

摘要

このレーザーピーニング技術も当初は金属のレーザー衝撃硬化として、1974年に米国特許が出願され、米国バッテル研究所で開発された技術である。その後、各国で多くの研究開発がなされ、1992年頃から米国の軍用機のジェットエンジン部品へのレーザーピーニングが研究·開発され、1996年頃に工業的に適用されるようになった。わが国では原子力発電プラントの応力腐食割れ防止に、東芝がレーザーピーニングの研究開発を行い、1999年に浜岡の原子力発電所の原子炉のシュラウド部に適用されたのが最初と思われる。さらに最近、超音波ピーニングを道路橋の疲労強度改善などに適用しようとする研究·開発も活発であり、ますます、ピーニング技術そのものが花開こうとしている。ここでは、筆者らが最近開発した“間接型レーザーピーニング技術”も含めて紹介する。