微細深穴加工の限界性能向上を図る新放電加工技術

摘要

加工深さが穴径の10倍を上回る，いわゆる高アスペクト比の深穴加工は，工具欠損のリスクを伴うことから放電加工への依存度が高まりはじめる領域である．ところが得意領域といえるほどの生産性を有しておらず高速化に向けた，あるいはより深い穴の加工ニーズに応えるべく新たな加工ノウハウの確立が望まれている．そこで，当社では平成12年度広島県集積技術高度化補助金事業の認定を受け，東京大学生産技術研究所の増沢隆久教授，広島県立西部工業技術センターの山下弘之研究員との連携による産学官共同研究事業として，放電加工による小径深穴の限界性能向上を図る新放電加工技術の開発を目指した研究を進めてきた．