〔事例7〕マシンシミュレーションの役割

摘要

工作機械はNCデータにより到達する点を指定できても、それらを補完する動作は機械特有のものとなる。マシンシミュレーションでは機械ごとの特性を正確に入力することで点列間の移動における補間動作の確認を行える。これらはCAMに付随するシミュレーションでは表現できない。なぜならCAMでのシミュレーションはCLデータと呼ばれる点列情報を直線で結んだ動作を表現するものであり、工作機械のCNCコントローラによる制御を考慮していないためである。さらに工作機械のもつ稼働軸ごとの加速度、減速度などの情報をマシンシミュレーションに与えることで実機に近い加工時間を算出できる。これによりオペレーターは問題なく加工ができるだけでなく、それがいつでき上がるのかも把握できる。これらを工作機械を止めずに外段取りで行えるのがマシンシミュレーションである。