雰囲気ガス濃度制御式セミドライ研削について

摘要

21世紀モノづくりを継続するためには，機械加工の現場においても地球環境保全に寄与しなければならない．多くの加工熱を発生する切削加工，研削加工は製品品質への熱影響を低減するため大量の加工油水剤を使用している．加工油水剤の使用は，作業者の健康を阻害するだけでなく，産業廃棄物になるまで環境汚染の原因の1つとなっている．また，加工油水剤の経費は製品加工費の15 ％を占めるといわれ，コストダウンの課題ともなっている．多くの研究者や加工機メーカーによりクーラントレス加工の研究がされている．本センターでも試験研究「熱流体制御による生産技術の向上に関する研究（研削加工における冷却効率向上に関する研究）」で熱エネルギーの観点から乾式研削時の加工熱エネルギーの発生とその輸送過程について詳細に調べてきた．