疾走用腿義足の最適アライメント推定法の提案－複数の多軸センサを用いた動作解析

摘要

義足適合の一つであるアライメントは，ソケットと義足足部の相対的位置関係を指し，義肢装具士による観察と使用者の主観的評価が臨床では用いられている．走行ではアライメントの設定不良がパフォーマンスに与える影響は大きい．そのため二連の過程において変化する速度や身体動作，個々の身体状況に合わせた設定が重要であり，走行距離全体を通したアライメント評価が必要となる．本研究は，最適アライメント設定を推定するにあたり，複数の多軸センサを各身体部に設置し，走行距離全体の身体動作を明らかにすることを目的としている．その基礎実験として，片側下腿切断者の矢状面での下肢関節角度変位を求め，三次元動作解析装置との比較を行った．その結果と問題提示を報告する．