炭素アーク電圧電流特性に関する一考察

摘要

誘導性回路における炭素電極間離アークの過渡的電圧·電流の推移を、炭素アーク電圧電流特性を使用して解析している。参照できる炭素アーク電圧電流特性は少ないが、エアトンのアーク特性式とホルムのアーク特性図が、よく知られている。また、筆者も、独自に炭素アーク電圧電流特性式を求めている。これら3つは、どれも実測結果に基づいているが、測定の方法や範囲が異なっているので、それらの関係を確認しておくことが必要である。この報告書では、これら3つの特性を比較し、それらの関係について検討した。その結果、ホルムの特性図及び筆者の特性式はエアトン特性式の小電流·短間隙部分を補うものであることを確認した。さらに、筆者の特性式は、ホルムの特性図に近いこと、電極間隙1mm以上に外挿した場合にエアトンの実測値をある程度近似できることがわかった。