マルチレイヤネットワーク設計問題におけるリング型トポロジーを用いた計算時間の高速化手法

摘要

近年，マルチレイヤネットワーク設計が，基幹ネットワークにおけるネットワーク設計技術として注目されている．マルチレイヤネットワーク設計において，IPネットワークは光パスネットワーク上に構築され，光パスネットワークはWDM（Wavelength Division Multiplexing）ネットワーク上に構築される．マルチレイヤネットワーク設計問題は，整数線形計画問題を解くことで最適な解を得ることができる．しかし，トポロジーが大きくなるにつれ計算量が膨大になり，現実的な時間内に最適解を得ることができない問題が発生する．この問題を解決するため，リング型の中継ネットワーク及び，ホップ数制約を導入することで，計算時間の削減を図る方式を提案する．提案方式および従来方式について，数値計算実験を行い，計算精度と計間時間の観点から評価し，提案方式の有効性を示す．