DPIを用いたネットワークからの情報抽出手法の一検討とその試作

摘要

ネットワークを流れるトラヒックおよびネットワーク利用者は年々増加し続けており、それに合わせてネットワークインフラに対する通信帯域を増やすための設備増強が急務となってきている。一方、近年の情報サービス業のGDPの伸びに比較し、固定電気通信業は横ばいもしくは減少しているという状況がある。情報通信ネットワークは、経済活動の根幹を支える必要不可欠な社会インフラであり、将来にわたっても持続進化していくためにもネットワークインフラを持つことのインセンティブを与え、ネットワークから新たな付加価値を創造していく必要がある。我々はこれら課題を解決するために、ネットワークからコンテンツの流れを抽出·蓄積·分析し、ネットワークサービス提供者に対もて有益なネットワーク情報を提供できるサービスプラットフォームを提案する。本稿では、DPI（Deep Packet Inspection）機能を用い、ネットワークを流れるコンテンツ情報を抽出し、それらコンテンツ情報をサービス提供者が利用できるプラットフォームを提案し、そのユースケース、試作内容、および評価結果について報告する。