電気設備,電気機器·器具の活線における絶縁診断と新世代の“絶縁抵抗計の使い方”（前編）

摘要

近年，工場やオフィスのフロアに設置ざれる24時間稼働のサーバやコンピュータ設備の増加により，電気設備，機器を停電させて絶縁状態の点検をすることは極めて困難な状況となっている．このような保安管理業務のニーズに応えるために停電作業を伴う従来の絶縁抵抗計での測定や巡視点検，トラブル発生時に使用されていた「リーククランプメータ（クランプ式漏れ電流計）でのI{sub}0測定」での難解な絶縁良否判定にかわり，電気設備や機器の稼働状態における絶縁抵抗を高調波や静電容量成分の影響を受けずに絶縁測定できる交流ベクトル解析法を用いた現場用の携帯形の活線絶縁抵抗計（第1図）が最近普及しつつある．