とにかく らさない ！小品盆栽の自動灌水と底面給水発泡スチロール箱でミニ盆栽の水やり省力

摘要

前号のミニと小品盆栽特集「樹形と持ち込みの味」では、手の平に乗るような可愛らしい小さな盆栽でありながら、樹齢20年も30年も数え、まさに持ち込みの素晴らしい盆栽を多数紹介した。そしてこれをご覧になつた読者の皆様は「こんなに小さな鉢で、よくぞ枯らさずにここまで管理されたものだ！」と驚かれた方も多かったと思う。実際、先月開催された「ミ二盆栽きらく会展」では、指の先に乗るようなミ-一盆栽が多数展示され、見学者の大半が、その小ささに驚くと同時に「こんなに小さな鉢では、水を切らさないなんてできつこない！」という声が多かつた。たしかに、鉢が小さくなればなるほど水やりには神経を注がなければならない。そしてせつかく大切に育ててきたミニ盆栽を、ほんのちょっとした「、つつかり」で水やりを忘れて枯らしてしまつたり、猛暑や強い風などで水切れさせて著しく樹勢を弱らせたりすることを繰り返すと「もうこの趣味は私には無理だ」と諦めてしまうことになる。盆栽という楽しくて奥の深い趣味を継続するためには、とにかく「枯らさない」ことがもっとも大切である。またそのための工夫が大切になる。その最大の味方が自動灌水装置の活用だ。「水やりだけは自らの手で」というこだわりには敬服するが、より多くの方々に愛らしい盆栽を育むことの喜びを味わつてもらうには「とにかく枯らさないこと」と、その具体的な対処法を広めていくことが重要だろう。