ランチタイム·エッセイ（第25回）

摘要

新渡戸稲造著「武士道」（岩波文庫）を読み終わった時、二つの思いが頭をよぎった。 一つは，円谷幸吉選手の自死は,起こるべくして起こったという確信，もう一つは，「武士道」で今の日本を守れるのかという疑念であった。 今回は，それらのことについて書いてみよう。さて、円谷選手がマラソンで銅メダルを獲得した1964年（昭和39年）の東京オリンピックでは，日本は金16個，銀5個，鋼8個を勝ち取り,メダル獲得総数でアメリカ，ソ連に次ぐ堂々世界第3位の地位を占めた。