局所反応場制御による低環境負荷型セラミックスプロセスの開発

摘要

セラミックス製造における粉体成形プロセスは，製品の歩留まりや品質，コストを司る最重要工程であり，その時代のこレズの変化に応じて進化，提案していく必要がある。しかしながら現状の粉体成形プロセスは，陶磁器に代表される粘土などを用いた伝統的セラミックス約手法がそのまま用いられているため，化学プロセスにより人工的に製造されたファインセラミックス微粒子を用いた最近のセラミックス材料プロセスやナノテクノロジー産業のニーズに対応できていない。これは粉体の粒子径が小さくなるにつれて比表面積が増加し，全般的性質に対する表面の寄与が大きくなり，さらに超微粉体領域に入ると，バルクの特性とは質的に異なる性状が認められるようになるため1），粒子径が数～数十?m程度の天然資源粉体を用いた伝統的セラミックスには適した成形プロセスであっても，ナノ/サブミクロンオーダーのファインセラミックスには適用が困難となるからである。そのため次世代セラミックス創生を鑑みた材料プロセスを構築するためには，粒子表面の性質をいかに知りコントロールできるかがキーテクノロジーとなる。