世界の地質調査所紹介/モーリタニア地質調査所

摘要

モーリタニア·イスラム共和国は西アフリカに位置し，日本の約3倍の国土面積（1，030，700km~2）を持っている（第1図）。外貨獲得の約半分を鉱物資源の輸出に頼っている同国では，鉱物資源ポテンシャル評価が国の重要課題である。 モーリタニア地質調査所（Office Mauritanien de Recherches Geologiques；OMRG）は国家を代表する組織として同国の鉱物資源ポテンシャル評価を行う目的で1980年に設立された。 炭化水素を除くすべての鉱物資源を対象としており，鉱徴地の発見とポテンシャル評価を行う。その役割は新しい政策のもとで広げられ，現在では同国での民間鉱山会社の野外調査に対する契約ベースの技術協力も行っている。 政府直属の独立行政法人であるが，鉱工業省の施策の実施部隊でもあり，鉱業法で指定された投資促進区域（Promotional Zone）の地質調査と鉱床評価を行っている。