ポン·デ·アスーカルの花崗岩片麻岩

摘要

リオ·デ·ジャネイロは実に不思議な町だ。 コパカバーナやイバネマの海岸砂地にボン·デ·アスーカルで代表される釣り鐘状の岩塔（pinnacle）がそびえる。 街のビルはピナクルの間を埋め尽くす（写真1）。 この様な石は中国の桂林やマレー半島における熱帯多雨地域の石灰岩か，あるいは玉石を作り易い花崗岩（たとえばトア，吉田2001，本誌564号口絵）なのではなかろうかと，私は常々思っていた。 熱帯多雨地域の石灰岩は降水で溶けて流れ，根っ子の部分が地表水で洗い流されて岩塔を作るが，花崗岩は粗粒で等粒状の珪酸塩鉱物に地表水が浸透し，構成鉱物が分解して表面が風化分解して中心が玉石を創る。 それではポン·デ·アスーカルの場合はどうであろうか？