数値シミュレーションによるパラメトリックアレイの音場評価－Self-silenced sound beamへの適用

摘要

パラメトリックアレイが形成する音場について，数値シミュレーションにより評価した．音波の非線形伝搬は，圧縮性粘性流体の支配方程式をシミュレーションすることで，時間領域で予測される．シミュレーションはパラメトリックアレイの特徴である，鋭い指向性を有する差音ビームの形成を示した．この手法を，空間的に制限された領域に可聴音を再生する，Self-Silenced sound beam ［C．M．Claes et al．，Acoust．Phys．56，637-639（2010）］の音場解析に応用したところ，実験と同様なビーム幅が非常に狭く，伝搬方向に長さの制御された音場形成が可能となることを示した．