新しい超解像による超音波高分解能イメージング－平面波送信時の非線形処理による高調波イメージングと瞬時位相イメージング（その1）

摘要

我々は、超音波の高分解能化イメージングに取り組んでいる。例えば、（1）線形処理（スペクトルの重み付け加工）や（2）非線形処理（高調波生成）を単独に実施した場合や（3）両者を併用した場合、また、（4）位相回転を除いた瞬時位相イメージング（非線形処理に類する）の効果を報告している。一方向ビームフォーミングの他に、ステアリングを実施した場合や、交差ビームを重ね合わせる横方向変調時にも応用できるが、本稿では、平面波送信を実施した場合に関し、（3）において、異なる複数方向にビームフォーミングされたエコー信号の重ね合せ処理による広帯域化を施した上で（2）を実施し（過去には、異なる複数方向のエコー信号の（2）の結果を重ね合わせた）、その他に、平面波に関して初めて（4）を実施した（過去には、送信フォーカシング時に実施）。平面波は横方向に狭帯域で空間分解能が低いが、それらの処理が高分解能化に有効であることが確認された。