C_（60）HR、C_(60)（CHR）誘導体における反応性の量子化学的研究

摘要

フラーレンの化学において、付加反応は最も重要な置換基構築の手法である。 そこで、2つの付加生成物であるハイドロフラーレンC_(60)HRとメタノフラーレンC_(60)（CHR）についての反応性を考察することを目的とし、それら誘導体の反応性と幾何学的、エネルギー的、電子的特性に対する置換基の影響を量子化学的な手法を用いて分析した。 また、反応生成物は出来るだけ芳香族性を持とうとする事が提唱されている。そのため、反応生成物の芳香族性を電気的に分析しフラーレンの反応性や付加のパターンを調べる事とした。 尚、それらの理論計算はAMlで構造の最適化を行ったのち、HF/3-21G.B3LYP6-31を用いて計算した。