腹部大動脈瘤ステントグラフト内揷術における アンダ'ボディブランケットによる 温風式加温システムの有用性

摘要

大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術が本 邦では2006年7月に認可され，侵襲の低さから 適応が広がっている。当院でも，2007年6月から 75歳以上の高齢者?高リスク症例を中心に，腹部 大動脈瘤ステントグラフト内挿術（endovascular aneurysm repair ： EVAR) 行つている。 一方で，EVARの際は開腹術への移行を考慮し， 胸部から下肢まで広い範囲を消毒し術野として露 出するだけでなく， X線透視を使用するため循環 式温水マツトを使用できないことから，周術期に 低体温に陥りやすいという欠点がある。EVARは その侵襲の低さから高齢者にも適応が広がってい る力s，高齢者では一般に自律神経機能の低下から 体温調節機能が低下している症例が多い。