双胎間輸血症候群に対する胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固術の麻酔管理

摘要

TTTSに対する胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固術(fetoscopic laser photocoagulation forTTTS : FLP)は,胎盤吻合血管のレーザー凝固という病態の本質に迫る根治療法として近年試みられている.Senatらの検討では,従来の羊水除去による治療と比較して,生存率·神経学的後遺症においてFLPが優れていた。 FLPに対する麻酔法は,全身麻酔,硬膜外麻酔,あるいは局所麻酔で施行されているが,いまだ確立されていない。 子宮の弛緩や胎児の不動化を目的として全身麻酔を勧める報告がある一方で,局所麻酔と軽度の鎮静で十分とする意見もある。 FLPに対して局所麻酔にフェンタニル静注を併用して良好な管理を行うことができたので報告する。