骨粗鬆症治療薬は長期服用が必要であると聞きますが，一生のみ続ける必要はあるのでしょうか？

摘要

骨粗鬆症の代表的な合併症は椎体骨や大腿部頚部などの骨折である．骨粗鬆症によって椎体の圧迫骨折が起こると，腰背部に疼痛が発生し，骨折のタイプによっては姿勢が変形し，その後の活動性が著しく抑制される．その他の合併症として，円背や亀背などの後考変形によって逆流性食道炎を惹起し，容姿の変化（背中が丸くなる，身長が低くなるなど）は精神的な苦痛も伴う．また，大腿骨頚部骨折は寝たきりの原因や医療費高騰の原因となるなど，骨粗軽症はADLおよびQOLに密接に関連した疾患である．