鋳造産業ビジョンの全体評価まとまる

摘要

鋳造産業ビジョンは、2015（平成27）年度をもって10カ年計画を終了した。鋳造産業ビジョンは初代加藤喜久雄会長のもとでまとめられた。経済産業省（以下、経産省）より2006年5月に公表された「素形材産業ビジョン」を受けて、日本鋳造協会（以下、鋳造協会）は、「鋳造産業ビジョン特別部会」を立ち上げた。加藤会長を中心に鋳造産業の10年後のあるべき姿がまとめられた。それを受けて特別部会は、出来る限り多くの会員の声を吸い上げ、「鋳造産業ビジョン」とそれを達成するためのロードマップとしてアクションプランを同年11月に策定·公表した。このロードマップは、協会活動のガイドラインとして現在まで機能してきた。鋳造産業ビジョンを策定して10年間が経過し、鋳造産業を取り巻く環境もおかれた状況も大きく変化したがために、10カ年計画により実施してきた協会事業及び業界の取組みについての総括を行い、これからの10年の鋳造業及び鋳造協会の活動の指針となる、適切な次期鋳造産業ビジョンの策定とその活用に反映することを目的として、全体評価を取りまとめたので、その概要を紹介する。